Exodus: HELLA GOODNESS split

弘前市を中心に活動しているエレクトロ・ヒップホップ・ユニットHELLA GOODNESSの2人(DIZO、GLMYGLM)がソロ作5曲ずつを持ち合い、アルバムサイズの盤に仕上げた作品。ユニットとしてのライヴでは、MCとトラックに担当が分かれ、類型的なヒップホップマナーに沿ったパフォーマンスを演じていたが、各人の音楽性は決してヒップホップの枠には収まらないもの。
前半を受け持つDIZOは、派手で扇情的なシンセの音色による攻撃的なエレクトロサウンドが特色。5曲中3曲でラッパーがフィーチャーされていて、ハードボイルドな世界観が築かれている。個人的には格好良すぎて、若干鼻白むところはある。
後半はGLMYGLMサイドで、前半と比較して内省的なサウンドが持ち味。ダウンテンポの楽曲と4つ打ちの楽曲による全5曲。耳当たりがよく、放っておくとつい聞き流してしまうきらいはある。
とはいえ、両者とも地方レベルとしては驚くべき本格派のトラックメイカーぶりを発揮している。2人の個性がブレンドされた時にどのような作風になるのか、決定的な1作を示してほしいところだ。