青森林檎

2000年からスタートした弘前アクターズスクールプロジェクト(HASP)5年間の歩みが集約された、りんご娘の記念すべきファーストアルバム。
アルバムリリースに至ったのは、初代ジョナゴールドの存在が大きかっただろう。2003年までメンバーがなかなか固定化しなかったりんご娘にとって、彼女は初めて継続的に活動へ参加し続けた功労者であり、事実彼女の加入によってグループは軌道に乗り、結果的に彼女は約10年りんご娘であり続けた。
楽曲の全てはhiro.なる人物の手によるもの。モーニング娘。などの元ネタを微妙に匂わせた曲調と、雪国に暮らす若者の生活を素の言葉で描写する詞世界によって、初期りんご娘の音楽面を支えた。
収録された9曲(本当に蛇足なおまけトラックを除く)は全てシングルCDRとして発表済みのもので、その点では物足りなさも残るが、りんご娘の第1次黄金期(=初代ジョナ/hiro.時代)をアルバムサイズにまとめた作品と捉えれば、価値のある1枚ではあるだろう。